2024年最新!採用手法のトレンドを紹介。採用活動「内製化」の代表的なメリットとは?

長い採用難が続く昨今、「他社はどうやって採用しているのか」と気になっている担当者の皆様も多いのではないでしょうか。近年ではIndeedを始めとした無料求人サイトの登場など、採用手法はここ数年で大きく様変わりしました。その変化に対応する企業にみられるのが、採用を内製化する動きです。

採用の内製化とは、そもそもどのようなことなのか。本記事では内製化の定義はもちろん、2024年最新採用トレンドのご紹介、採用活動を内製化するメリットや準備について解説します。

2024年新卒・中途の採用トレンドの傾向

まずは、2024年新卒・中途における、採用トレンドの傾向を解説します。

新卒採用トレンドの傾向

新卒に対する採用活動のルールも大きく変わりつつあり、全体的にスケジュールが前倒しとなりつつある傾向にあります。就活ルールが変わり始めたのは、経団連主導の内容が一部形骸化していたことを理由に、2021年以降に政府主導へと切り替えたことがきっかけ。同時に外資系企業や経団連に加盟しない企業などが増えたことで、従来ルールよりも前倒しでの採用が行われるようになりました。

たとえば、26年度卒業生からは特定分野の能力に特化した就活生に向けた「専門活用型インターンシップ」の対象者に限り、一部条件を満たせば6月1日以前の採用選考が可能になったこともそのひとつ。この変更に伴い、採用ターゲットを限定しピンポイント採用を狙う、「個別採用」を視野に入れる企業もでてきています。専門性の高い人材を獲得する「個別採用」と、広く多くの求職者にリーチする「マス採用」の併用も、近年の新卒採用における代表的なトレンドです。

中途採用トレンドの傾向

中途採用は「人材難」と「定着率の低さ」に悩む企業が多いことから、求職者とのエンゲージメント(結びつき)を高める動きが活発になっています。SNSやオウンドメディアでの発信のほか、オンラインを活用した手軽でカジュアルな面談など、接点を増やして相互理解を深める取り組みも新しいトレンドのひとつです。Indeedなどの無料求人も掲載数が増えたことで効果を得づらいなか、SNSやオウンドメディアに注力する企業が、年々増えてきている状況です。

採用活動は内製化へ

新卒・中途採用の両方に共通するトレンドは、採用活動が内製化傾向に傾きつつあるということです。採用活動の内製化とは、求人募集〜採用までを自社内で行う体制を整えることをいいます。外注していた求人広告の役割をSNS・自社採用ページ・無料求人で代用。以前から内製化を進めている企業も、オウンドメディアの拡充やSNSの質の向上を画策するなど、これまでより更に強化を進めている印象です。

内製化が注目されている背景には、広告費の削減はもちろん、求職者とのエンゲージメント(繋がり)を深め、定着率を高める狙いがあります。このほかにも幅広いメリットがあることから、採用活動の内製化に多くの企業が注目している状況です。トレンドの採用手法を複合的に活用することで、内製化の効果はさらに高まります。このほかの採用トレンドについても、ぜひこの機会に把握しておきましょう。

トレンドの採用手法5選

では、トレンドの採用手法のなかから代表的なものを、5つに絞って解説します。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、自社が求める能力を持った求職者に、個別にアプローチする採用手法です。自社が個別にアプローチをすることで、能力の高い優秀な人材を早期に獲得できるメリットがあります。人材データベースを提供するサービスと契約すれば、費用は1名当たり50万円前後が相場と比較的高価。自社単独で直接スカウトする場合は費用は掛かりませんが、採用までに時間が必要となるデメリットがあります。採用難の続く状況下で、注目されている手法のひとつです。

ソーシャルリクルーティング

X・Facebook・Instagram・YouTubeなどのSNSを活用した採用手法が、ソーシャルリクルーティングです。求職者が最も興味がある採用コンテンツをSNSで発信し、自社を深く認知し身近に感じさせることで、エンゲージメント(結びつき)を高める効果があります。効果がでるまでに期間は必要ですが、コストを抑えながら自社の魅力を伝えることが可能です。企業規模や業種を問わず、幅広い企業が活用し始めている採用手法となっています。

リファラル採用

リファラル採用とは、現在の社員から紹介を受け、友人や知人・社員と繋がりのある人物を採用する手法です。昭和の時代にも活用されていた手法ですが、人材難と定着率の低さの2つの課題を解決する手法として、現在再び注目され始めています。紹介を受けることで不採用にしづらい面や、人間性の精査を慎重に行う必要はありますが、コストを大幅に抑えた採用が可能。人との繋がりにより定着しやすいことが、リファラル採用の最大の利点です。

アルムナイ採用

アルムナイ採用は、以前に退職した人材を呼び戻し、もう一度雇用する手法です。一度勤務した人物であれば教育負担も少なく、能力が把握できているため実績予測しやすいメリットがあります。一方で、現社員の退職ハードルを下げてしまう可能性も充分にあるため、実施の際には注意が必要です。コストを抑えた採用もできるため、方法次第では非常に有効な手段となるでしょう。

採用ページのコンテンツ化

採用ページに仕事の魅力や、働く人の雰囲気が伝わる情報を詰め込み、採用ページのコンテンツ化を図る企業も増えつつあります。自社SNSやブログを自社採用ページ内で定期発信することで、長い期間で幅広いファンを増やすことが可能です。自社への理解度を深めることで求職者との距離を縮め、将来的な入社志望者数を増やす狙いがあります。近年の内製化傾向を象徴する、多くの企業からの注目を集めている採用トレンドです。

採用活動を内製化するメリット

ここまでご紹介した採用トレンドは、どれも採用の内製化に活用できるものです。それだけ、内製化への移行には注目が集まっているといえるでしょう。ここでは、採用の内製化についての代表的なメリットを簡単に整理します。

コストを抑えられる

採用活動をすべて自社で行うことで、有料求人広告を使う場合などに比べ、大幅にコストをおさええることができます。内製化後に効率良く採用できるまでには一定の期間が必要ですが、体制やノウハウが確立すれば、安定してコストを抑えた採用活動を実施できるようになります。

改善や対策までが早い

応募効果がない場合や採用が思うように進まない場合は、すぐに改善・対策を実施できることも内製化のメリットです。求人募集を有料求人や求人サービスに頼ると、いつのまにか自社の求人募集が他人ごとになってしまうもの。上手くいかない場合の理由を自社で分析できることも、内製化のメリットだといえます。

ノウハウが蓄積できる

改善・対策を繰り返すことで、自社にあった採用ノウハウが蓄積できることも内製化のメリットです。ソーシャルリクルーティング(SNS発信)などのコンバージョンデータなどを記録しておけば、採用ターゲットや自組織に合った、独自の訴求方法を見つけることができます。「こうしたい」という微調整にもスグに対応できるため、自社だけの採用手法を確立しやすいメリットもあるでしょう。

内製化に当たり実施したい、自社採用ページの拡充

ほぼすべての求職者が、応募前に閲覧するのが企業の採用ページです。採用ページの内容は意図を持って作成することで、企業のブランディングにも繋がります。最後に、採用活動の内製化の鍵を握る、自社採用ページ拡充の方法について解説します。

ターゲットやコンセプトを決定する

まずは、採用ページをどのようなイメージで拡充するか、大まかなコンセプトを決定します。コンセプトを決定するためには、「誰にどんな情報を伝えたいか」を明確にすることが大切です。そのためにまずは、自社で採用したい人物像をはっきりさせ、ターゲットの価値観分析・整理を行います。そのうえで、どんな情報やコンテンツを入れるかを考えると、「伝えたい人に伝えたい内容が伝わる」メッセージ性のある採用ページができるでしょう。

採用に活用するSNSを選定する

今や採用ページとともに、採用活動の内製化に欠かせないのがSNSでの発信です。SNSでは、採用情報を発信して採用ページに誘導したり、採用ページにSNS動画を貼り付け、コンテンツとして自社を紹介するなど幅広い活用ができます。

そのため、採用ターゲットや採用ページのコンセプトを踏まえて、どのSNSでどのような内容を発信するか、今後の方針を決めることが非常に大切です。SNS採用は規模や業種を問わず、多くの企業が取り入れている採用手法のひとつ。
別の記事でより丁寧に解説していますので、より詳しい運用についてはこちらの参考記事をご参考ください。

自社リソースを確認する

採用ページの制作やSNS運用を行う人材が社内に揃っているか、自社リソースを確認することも忘れてはいけません。内製化はさまざまなメリットがある半面、採用ページの拡充後も、求人作成〜面接・採用までを社内で実行する人員が必要になります。

求人やWEB・SNSに関する知見を持つ人物がどのくらい在籍しているか確認し、不足していれば育成や勉強会が必要かなどのチェックを行うことも非常に大切です。リソースが確保できる見通しを立てることができれば、順次採用ページの拡充を始めていきましょう。

リソース不足・不安な場合の対処法

採用ページの拡充やSNS運用のリソースが不足している場合や、初めての内製化で不安な場合などは、WEB制作やマーケティングを専門とした企業へ相談することをおすすめします。外注先にもよりますが、ターゲットやコンセプトの設定~採用サイト拡充、SNS運用のアドバイスまで、幅広いサポートの依頼が可能です。内製化の基礎となる採用サイト・SNSをより効率的に、より効果の高いものにしたい場合は、一部外注することも有効な手段だと言えるでしょう。

まとめ

本記事では、2024年最新の採用トレンドをご紹介するとともに、採用活動内製化のメリットや準備について解説しました。採用手法は大きな変革の時期を迎えていますが、中小企業・地場の企業にとっては逆にチャンスだといえます。新しい採用手法の活用やSNSの運用は、先行者が最も有利。大手にはない機動力を活かして、採用サイトやSNSの強化は早めの着手をおすすめします。

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この記事を書いた人

nola official

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