今回は、基本のマーケティング用語を15選に絞って解説します。
そもそもマーケティングとは?
まずは、マーケティングの概要と、基本用語を理解するメリットについて整理しておきます。
「マーケティング」が意味すること
マーケティングとは、「モノやサービスを効率良く売るための仕組みを作ること」だと言えます。販売・採用・ブランディングなど、幅広い目的で活用できるのがマーケティングの大きな魅力。近年では、WEB利用者の増加に伴って内製化を行いやすくなり、自社内でマーケティングを実施する企業が年々増えつつある状況です。
マーケティングの注目度が高まっているのは、SNSやYouTubeなどのコンテンツが、一般消費者にも急速に浸透したことも要因のひとつです。特に若い年代の消費者や求職者層を中心に、WEBやSNSの影響力が非常に高まっている昨今。WEBなどを活用した自社マーケティングは、今後より一層注目されることが予想されます。
マーケティング用語を理解するメリット
マーケティング用語を理解するメリットとしては、自社マーケティングの運用・サポートをする際に非常に助かることが挙げられます。マーケティング用語を目的達成に向けての共通言語として利用できますので、戦略会議や運用を効率的に進めることが可能です。自社マーケティングを一部外注する際には、専門家の知識やノウハウを抵抗なく吸収できるようになることも、大きなメリットと言えるでしょう。
また、新入社員などからの突然の質問にも平然と答えることができる点も、現実的なメリットです。マーケティング知識を広く他の社員にも浸透させることで、自社のマーケティングの強化にも繋がります。今回ご紹介するのは代表的な基本用語ばかりですが、まずは基礎から理解していきましょう。
マーケティングの基本用語
まずは、マーケティングの基本用語から解説します。
ペルソナ
マーケティングのターゲットを、詳細に設定したユーザー像のことです。性別・年齢・職業・趣味・ライフスタイル・価値観などを細かく想定することで、ターゲット目線での効果的なマーケティング戦略が展開しやすくなる効果があります。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーは直訳すると「顧客の旅」。その名称の通り、顧客が購入に至るまでのプロセス(旅)を明らかにするものです。例えば、認知→調査→比較・検討→購買のような流れを設定することで、顧客のアクションを想定し、購買活動を後押しする効果的な施策を打つことができます。
エンゲージメント
エンゲージメントとは、マーケティングを介した顧客との繋がりを示す指標です。ターゲットの満足度を向上させることでエンゲージメントを高めれば、購買に繋げることができます。SNSを例にとれば「いいね!」のアクションや閲覧回数が、エンゲージメントの指標のひとつです。
ブランディング
ブランディングとは、自社や自社商品・製品などの価値を高める戦略や手法です。例えば、自社HPやロゴ、パッケージやSNSで発信する内容などを目指すべきイメージに統一し、顧客ロイヤリティーの獲得や他社との差別化を図ります。自社組織や商品をより良く魅せることで価値を高め、販売実績や信頼を高めることができるマーケティング手法です。
広告・メディアに関する基本用語
次に、マーケティングに活用する広告や、メディアに関する基本用語を解説します。
ペイドメディア
ペイドメディアとは、企業がお金を支払って(ペイ)利用する広告のことを指します。代表的なものとしては、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・有料Web広告など。露出が高い広告を選択すれば、効果を早く出せることがペイドメディア活用のメリットです。
オウンドメディア
ペイドメディアの対比で、自社(オウン)でメディアを管理・運営し、独自に発信できる媒体のことをオウンドメディアと言います。一例としては、ブログ・Webサイト・メールマガジン・パンフレットなどを活用し、サービスや自社の魅力を発信します。目的に応じたオリジナルのメディア設計を、費用を抑えながらできる点が、オウンドメディアの大きな利点です。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、ターゲットにとって有益なコンテンツをオウンドメディアやペイドメディアで発信する手法のことです。見込み客との繋がりを深めて購買へ導く効果があるほか、長期的なファン獲得を目的として用いられることもあります。身近な例としては、SNSやYouTubeなどでの発信も、コンテンツマーケティングの一部です。
UX/UI
UXはユーザーエクスペリエンス、UIはユーザーインターフェースの略です。UXとは、サービスやプロダクトの利用を通してユーザーが得る体験のこと。UIとは、サービスやプロダクトとユーザーをつなぐ接点のことを言います。
例えばECサイトで「UXが良い」と評価されるのは、「好みの商品を見つけやすい」「サイトデザインが素敵」「カスタマーサポートが丁寧で親切」などといった点です。サイトでの初回購買からリピートに導くまでのすべての体験が、UXの領域と言えます。
また、ECサイトで「UIが良い」と評価されるのは、「やりたいことをアクションしやすいボタンの位置」「読みやすいフォントや文章量」など、ユーザーが直感的に操作できるインターフェースの仕様などが中心です。UX・UIを整えることで顧客満足度が向上し、購買活動の促進に繋げることができます。
指標や分析に関する基本用語
最後に、マーケティング指標や分析に関する基本用語を解説します。
KPI(Key Performance Indicator)
KPIとは、日本語では「重要業績評価指標」や「重要達成度指標」と呼ばれる、あらかじめ決めた目標数値のことを言います。ゴールまでのプロセスごとにKPIを設定することで、達成状況の計測や改善に役立ちます。
KGI(Key Goal Indicator)
KGIとは、日本語で「経営目標達成指標」と呼ばれる、最終目的の達成度合いを測るための指標です。KGIには、売上高や成約数・利益率などのゴール目標が設定され、KPIを達成することでKGIが達成される仕立てにされることが一般的です。
CV(コンバージョン)
CV(コンバージョン)とは、WEBサイトや店舗などにおいて、目的とするアクションをとった数値のことを言います。例えば、閲覧・購入・会員登録・資料請求・問い合わせなどそれぞれにCV(コンバージョン)を計測し、ユーザーがどのアクションをどれだけとったかを把握します。
CVR(コンバージョン率)
CVR(コンバージョン率)は、先程のCV(コンバージョン)とユーザー数との割合を表すものです。閲覧数100名に対して会員登録数1名であれば、CVR(コンバージョン率)は1/100=1%となります。ゴール達成に向けCVR(コンバージョン率)などにKPIをおくことも、マーケティングの基本的な手法です。
Impression(インプレッション)
Impression(インプレッション)はWEBマーケティングなどを行う際に、自社ページが一覧に表示されることを指します。他社や他のコンテンツに交じって表示された場合も、Impression(インプレッション)は1回です。Impression(インプレッション)数と自社ページを閲覧した数を比率に表し、現状の確認やページ閲覧数向上に向けた改善に役立てます。
CPC(Cost Per Click)
CPC(Cost Per Click)は、ユーザーがWEB広告をクリックする度に掛かるコストを表す言葉です。日本ではクリック単価と言い換えられることも多く、主に「クリック課金型広告」や「クリック保証型広告」などを利用する際に用いられます。CPC(Cost Per Click)は、広告掲載料÷広告クリック数で算出することが可能です。
Google Analytics
Google Analyticsとは、Google社が提供するアクセス解析ツールです。Google Analyticsにサイトを登録すれば、サイトを訪れたユーザーデータを分析することができます。訪問者数・流入先・検索キーワード・離脱ポイントなどを把握できるため、データをもとに自社サイトの修正や改善を行うことが可能です。無料版と有料版があるため、まずは無料版で仕組みを理解すると良いでしょう。
まとめ
今回は、今さらなかなか聞けない、基本のマーケティング用語を15選に絞って解説しました。用語だけを覚えようとするとなんだか難しいですが、マーケティングを実践してみると、意外とすぐに覚えられるものばかりです。本記事の内容をスキマ時間に読んで、ぜひ用語理解にお役立てください。
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