WEB・SNSマーケティングで活用したい!消費者心理を掴む、使えるテクニック12選

「WEBやSNSのマーケティングは、なんだか難しくて冷たい」そんなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。しかしWEBやSNSを使ったマーケティングを成功させるためには、消費者心理を理解することが、実は何より大切です。マーケティング効果を最大限に引き出すためのテクニックを、ぜひこの機会に理解しておくことをおすすめします。

今回は、WEB・SNSマーケティングで活用できる消費者心理を掴むテクニックを、12選にまとめてご紹介します。

マーケティング成功の鍵は、消費者心理にあり

WEB・SNSマーケティングを成功に導くためには、消費者心理を把握することが非常に大切です。なぜ消費者心理の理解がマーケティングの成功を左右するのか、まずはその理由を解説します。

潜在層~顕在層まで移り変わる心理状態

消費者の心理状態や状況は、「商品やサービスのことを何も知らない」潜在層から、「購入や契約を検討している」顕在層に至るまでどんどん変化すると言われています。消費者が辿る心理状態は以下の3階層。段階ごとの心理状態を把握しておきましょう。

消費者の階層潜在層準潜在層顕在層

心理や状況
・購買意欲が低い
・問題や課題が無い・情報収集していない
・購買意欲が若干ある
・少し意識する課題あり
・情報収集を始めている
・良いものを購入したい
・明確な課題がある
・情報収集が活発
・比較検討している

消費者心理を掴めばマーケティングがスムーズに

潜在層から顕在層まで消費者心理を導き、購入または契約までをスムーズに行うことがマーケティングの役割です。消費者心理を理解しておけば、心理状況に応じたストレスのない購買活動に導くことができます。消費者心理を掴むテクニックを活用し、消費者が気持ちの良い購買行動を起こせるマーケティングを目指しましょう。

今回ご紹介する12の心理テクニックは、消費者心理の階層ごとにご用意したものです。心理状態に応じたテクニックを自社販売サイトやSNSに落とし込めば、マーケティング力向上の助けになります。顧客満足度の向上にも繋がりますので、ぜひ活用してみてください。

①潜在層へ広く認知度を高めるアプローチ

まずは、製品やサービスをできるだけ多くの方に知って貰いたいときに、効果的に認知度を高められるテクニックをご紹介します。

カリギュラ効果(禁止されると気になる)

「~するな」「〜はダメ」と言われると、逆にやってみたくなる心理現象をカリギュラ効果と言います。ダチョウ倶楽部で有名な「押すな押すな」と言っている上島さんを、熱湯風呂に押して落としてしまう芸こそが、まさにカリギュラ効果です。WEBやSNSの冒頭やリンクボタンの手前に、「美しくなりたい人以外見ないでください」や「絶対にクリックしないでください」などの表記を目にしたことがある方も多いはず。これだけでも、消費者に次のアクションを促すことができます。

アンダードッグ効果(負け犬理論)

弱い立場の人や不利な状況の組織に好感を持つ心理現象を、アンダードック効果と言います。アンダードック効果は、弱いものを応援したくなる心理を利用して、信頼と応援を集めるテクニックです。たとえば「私たちは社員数5名でお客様と向き合う、少数精鋭の会社です。大手には遠く及びませんが、少数精鋭だからこそできる温かい心のつながりを大切にしています。」という言い回しもその一例です。中小企業やベンチャー企業、新製品や新サービスのリリース時などには、特に使いやすいテクニックでしょう。

恐怖モチベーション(リスクを提示する訴求法)

商品やサービスを購入しない場合のリスクを提示するなど、消費者に恐怖を感じさせアクションを促すテクニックです。「この美容液を使い続けた10年後と、使わなかった10年後を想像してみてください」や「そのままのライフスタイルで、本当に大丈夫ですか?」といった言葉で消費者の心理を揺さぶります。過度に恐怖を与えたり、虚偽の情報でリスクを感じさせるのは逆効果になるため、使用する文言には、十分に注意することをおすすめします。

スノッブ効果(希少性に魅かれる)

限定品や品薄の商品を手に入れたくなってしまうのを、スノッブ効果と言います。人気商品で手に入れにくい商品や、不作によって市場に出回りにくくなった農作物などもその一例です。「売り切れ間近!」「締め切りまであと少し!」など店頭などでも良く見る表現も、スノッブ効果を活用したもの。事実に基づいた内容で希少性を示し、潜在層の興味喚起を図るテクニックです。

②興味がありそうな準顕在層へのアプローチ

次は商品やサービスに興味を持ちそうな準顕在層に有効な、心理テクニックをご紹介します。

カクテルパーティー効果(特定層に向けたメッセージ)

自分に関係のあるメッセージであれば、騒がしいパーティーの場でも聞き取れることをカクテルパーティー効果と言います。「夏までに痩せたい!を実現したいあなたへ」など特定のターゲットに向けたワードを盛り込んで注目を集める心理テクニックです。自社製品やサービスへの誘導時に、比較的使いやすいテクニックだと言えます。

シャルパンティエ効果(より良く魅せる表現法)

「ビタミンC 1g配合」の商品を「ビタミンC 1000mg配合」と言い換えるなど、単位を工夫することで同じ商品をより良く見せる心理テクニックです。「レモン50個分を1本のドリンクに詰め込みました」も同様のテクニックを活用しています。

同調現象(周りと一緒である安心感)

周りの人と同じ行動をすると安心し、違う行動をしていると不安になることを利用する心理テクニックです。「30代OLの約8割が所有しています」などの表現で、残り2割に入っているターゲットに不安感を煽り、アクションを促します。同調しやすい日本人には、特に有効なテクニックのひとつです。

権威性の活用(肩書などによる信頼)

「〇〇科の医師も認める!」や「〇〇賞受賞!」、「口コミランキング1位」など、権威や専門性の高い人物、大衆の評価などを表示することで信頼性を高めるテクニックです。幅広い商品やサービスで使われる効果が高いテクニックですが、必ず虚偽ではなく事実に沿った表記を心がけましょう。

③購入意欲の高い顕在層へのアプローチ

最後に、購入意欲の高い顕在層に向けた、効果的なアプローチをご紹介します。他の商品やサービスと比較検討している顕在層を、購入に近づけることができるテクニックです。

松竹梅の法則(意図したものを売る)

松竹梅の法則は見積書にも使われる、比較的一般的な心理テクニックです。松竹梅3種類の異なる金額のものを提示すると、多くの人は平均的なプランである竹を選択します。拡売予定のものや注力しているサービスを竹の位置に配置すれば、ある程度意図した販売を行うことが可能です。

決定回避(選択肢を絞る)

商品やサービスの種類が多いと、ターゲットは選択に負担がかかり、決定を回避してしまう傾向があります。そのため、商品やサービスを絞るか、ユーザーの傾向にあわせた提案をすることで決定を後押しすることが大切です。「〇〇なあなたにはこの商品がぴったり」などの表記を配置し、購入のアクションを後押しすると、購入率の向上が期待できるでしょう。

アンカリング効果(お買い得にみせる)

アンカリング効果とは、最初に提示された価格などの印象が、その後の意思決定にも影響する心理効果のことです。たとえば、もともと1万円のバックが定価で売られていても購入を検討しませんが、1万円のバックがセールで7千円になっていると、「安い!」と感じて思わず購入してしまうことがあるもの。これもアンカリング効果の一例です。見積金額からの値引きも、同様の効果をもたらします。

マッチングリスク意識の解消(購入前の不安)

購入したいと考えているものが「自分にあうのか」気になる心理現象を、マッチングリスク意識といいます。購入へのアクションにはマッチングリスクの解消が必要になるため、口コミやQ&Aなどを設置することが効果的です。追加情報をもとに不安が解消されれば、消費者は購入に踏み切りやすくなるでしょう。

まとめ

今回は、WEB・SNSマーケティングで活用することができる、消費者心理を掴むテクニックを12選にまとめてご紹介しました。WEB・SNSはその特性上どうしてもドライに捉えられがちですが、発信する対象はあくまで感情をもつ人間です。だからこそ、ITの知識や技術を通して、気持ちに寄り添うことが必要になります。自社と顧客が互いに心地よい取引ができることを目指して、ぜひ消費者心理を掴むテクニックを実際に活用してみてください。

私たちnola株式会社は総合デザインコンサルティング会社として、SNSやWEBを活用した企業ブランディングや広告戦略など、幅広いマーケティング戦略のサポートを提供しています。お悩みの課題やご状況、目的に応じた多角的なご協力が可能です。お困りのことがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。