2025年のマーケティングを総括!2026年のトレンドや、今後に向けた対策法もご紹介。

2025年は、SNSや動画・生成AIが常に話題の中心にあるなど、マーケティングが急速な進化を遂げた年となりました。ショート動画や生成AIの活用が、事業に及ぼす影響が大きいこともわかり始めたこの1年。中小・地場の企業様から弊社へのお問い合わせが増えたことからも、マーケティング熱の高まりを実感しています。
本記事では、そんな2025年のマーケティングトレンドを振り返り、2026年に予想されるトレンドや、今後に向けた対策などをご紹介します。
2025年マーケティング|代表的なトレンド3選

2025年のマーケティング分野においては、本当に沢山の話題がありました。そのなかから特に覚えておきたい3つのトレンドを、まずはトピックとともに振り返ります。
①生成AIの劇的な進化
2025年は生成AIが実用的なレベルまで進化し、多くの企業が導入し始めた年でもありました。春にはChatGPTでのジブリ風の画像生成や、Geminiの大幅アップデートなどが話題に。11月にはGemini3.0がリリースされ、その進化ぶりにSNS上には驚きの声が溢れるなど、マーケティングという枠を超えた場所でも、生成AIが常に話題の中心にあった年だといえます。
資料・文章・画像・動画作成など、あらゆるコンテンツ制作がAIによって可能になり、最低限のリソースで自社制作や発信の内製化が可能になりつつあります。近年では企画力やマーケティング力も飛躍的に向上。AIが企画から作成までを手がけた動画配信やSNS投稿なども、2025年は本当に多くみられました。慢性化する人手不足に対する解決の一手としても、生成AIの活用が今後の鍵となりそうです。
② ショート動画の認知拡大
TikTok・Instagramリール・YouTubeショートなどのショート動画の発信も、2025年はさらに活発になりました。これほど活発になった一番の理由は、ショート動画の認知が広がり、マーケティングで活用できる価値が認識されたことにあります。ショート動画は商品やサービスの販促以外にも、採用力やブランディング力向上を目的として多くの企業が活用し、成果が得られる手法も確立され始めている状況です。
ショート動画の一番の強みは、隙間時間で気軽に視聴しやすい点にあります。そのため従来の長尺動画よりも、視聴完了率・シェア率・コンバージョン率が非常に高い傾向があり、効果的なプロモーションや集客が可能。スマホと無料編集ツールさえあれば各企業内で取り組めるなど、低コストで簡単に始められる点もショート動画の強みです。
③ SNS×体験談を活用したマーケティング
2025年は、SNSで知る⇒投稿を見る⇒購入するという、発見型購買がさらに拡大した年でもありました。企業発信の広告やTVCMより、一般ユーザーのレビューや体験談(UGC)の信頼度が高まっていることが大きな要因。InstagramやXなどでみかけるアフェリエイトやマイクロインフルエンサーの活用も、企業規模を問わず広がりつつある印象です。
体験談の利点は、広告色が薄く、購入後の満足度も比較的上がりやすいメリットがあります。また、クチコミの方が信頼されやすい傾向があるため、幅広い商品やサービスで活用されるトレンドとなりました。企業側はコストをかけずに消費者の信頼を得られるため、SNS×体験談の広告手法は、2026年以降もさらに広がる見込みです。
2026年はどうなる?マーケティングの注目トレンド5選!

ここからは、2026年にトレンドになると予想されている、注目のマーケティング情報を5つご紹介します。
① AIが検索の入り口に
Google・OpenAI・Microsoftなど、AI開発を代表する大手企業は、AIを通じた検索体験を2026年以降強化する意向を発表しています。わかりやすくいえば、「これまでGoogleやYahoo!を使って行っていた情報検索よりも、今後はAIからの回答を重視する」ということ。検索の入口がAIになると、SEOではなくAIに最適化した情報設計=GEOが、コンテンツ作成をするうえで重要視されると見込まれています。
② ショート動画は継続拡大
2026年は2025年に引き続き、ショート動画での発信が活発になる見込みです。TikTok・Instagram・YouTubeなどをみても、ショート動画のコンテンツは日々増加傾向にあります。その分2026年以降は、競合との差別化を図れる、さらに質の高いコンテンツづくりが求められる見込みです。ファン化に効果的なライブ配信や、10分以上のディープコンテンツを求める流れをみると、人間らしさや熱量を感じられる発信がトレンドになりそうです。
③ SNSを中心に発見型購買が加速
口コミ・レビュー・SNS投稿から商品が選ばれる、SNS×体験談の発見型購買の活用も、さらに加速する見込みです。SNSのプラットフォーム側も、近年では検索より「おすすめ表示」を重視した設計にしているため、商品やサービスのターゲットに向けた発信がしやすい仕様になりました。アルゴリズムの理解とターゲットに刺さるコンテンツ制作が、成果を大きく分けることが予想されます。
④ AIのマーケティング活用
2025年もAI活用が進みましたが、2026年はマーケティングにおける活用範囲も広がりそうです。企画・文章・広告クリエイティブ・分析などを、AIで半自動化することも可能になりつつある昨今。幅広い業界でAIのマーケティング活用が浸透しています。マーケティングに必要なリソースを抑えられるため、少人数で大きな成果を出す事例が、2026年以降はさらに増える見込みです。
⑤ソーシャルコマースの本格普及
小売店やECサイトなどを中心に、商品発見〜購入までをSNS内で完結させる、ソーシャルコマースの動きが加速することが予想されています。導入コストや運用コストを抑えて集客できるという、販売店側のメリットも普及の一因になる見込みです。若年層はすでにSNSが購買導線の中心にあるため、今後大きく拡大することが容易に想像できます。
2026年に向けて、企業が今できること

では、最後に2026年以降に向けて、自社でできる取り組みを整理しておきます。
① 自社で活かせるマーケティング手法を見極める
まずは、トレンドのマーケティング手法を実際にユーザー視点で体験し、自社で活用できる相性の良さそうな手法をみつけることをおすすめします。「できる」「できない」の現実論は一旦横に置き、自社に最適な手法を見極めるよう心がけます。ユーザーの心を動かすことが、マーケティング成功の重要なポイント。取り組んでみたいと思える手法がみつかれば、社内を巻き込みやすくなるメリットもあります。
②AI検索時代に向けた、情報設計の強化
2026年のトレンドでもご紹介した通り、今後はAIが回答する「AI検索」がより一般化すると予測されます。そのため、サービスや商品の集客・プロモーションをWEBで実施している場合は、自社サイトのコンテンツを、AIが引用しやすい情報に整備する作業が必要になりそうです。すぐには変わらないという識者の意見もありますが、早い時期から対策方法や計画を協議しておくと安心でしょう。
③ 小さく始めて改善する戦略
自社と相性の良いマーケティング手法やAI向け情報設計など、まずはできることから少しずつ初めて見るのも良策です。「他社事例を洗い出してみる」「週1本のショート動画やSNS投稿から始める」などでOK。本当に小さなステップでも始めてみると、改善点や意欲がでてくるため、徐々に軌道に乗っていくことも少なくありません。
AIを含め急速に変わりつつある状況に抵抗感がある場合も、まずは少し触れてみると印象も大きく変わります。小さく試しながら改善し、持続的に成果を積み重ねていきましょう。
まとめ:バズるより、信頼を積み上げるマーケティングへ
2025年はショート動画・AI・UGCが広く浸透し、中小企業でも比較的成果を出しやすい一年でした。2026年以降は、楽しいコンテンツや有益なコンテンツにプラスして、「自社らしさ」や「顧客との信頼関係」が求められる見込みです。AIでは補完できない人間の温もりや、感性の発信が信頼獲得の大きなポイント。まずはマーケティングに触れることから、少しずつ始めてみることをおすすめします。

